投資を始める前に必ずやっておく事 ③目的、金額、時期の確認

ファイナンス
まなぶ
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家計バランスシートを作成し、将来年表も作った。さあ何処に投資しようかな?

そうね、がんがん儲けるわよ

家計バランスシートを作成し、将来年表も作成できた方はかなり自己管理が出来ている方々です。

作成してどう思われたでしょうか。このバランスシートで大丈夫だろうか。自己資本をどれぐらいにしたら良いのだろう。貯金は足りているのかな。結局幾ら貯めれば良いのだろう。等々、素朴な疑問がいろいろ湧いてきたと思います。

この記事ではそんな疑問を解決する方法を説明し、各人の金額目標、達成時期の設定の参考となる内容を書いています。

本記事の内容

  1. この記事では家計バランスシートの分析ポイントを説明し、
  2. 将来年表も使い具体的な金額目標、達成時期を説明します。
  3. 記事を読み、実践すると失敗しない家計管理が出来る様になります

この記事を書いている私は商社で20数年勤め日々有意義な生活を送っています。

この記事では家計管理をするためのポイントを紹介します。

家計バランスシートの分析

先ずは家計バランスシートを分析していきましょう。

下記はバランスシートの一例です。

自己資本比率を確認する

先ずは右下、「自己資本」及び「自己資本比率」(右の比率)を確認しましょう。これは今時点で保有する資産を一度現金化したら手元に幾ら残りますか、と言う金額及び比率です。

これがマイナスになっている人は債務超過、家計が危険水域にある状況です。借金をし、その借りた金が資産に残らず、消費されると起こります。教科書通りに言うと収入の範囲内で支出を行い、更に収入の10%を貯蓄しましょう、と言う話しになります。ガビロンの教えとかで指摘されている内容ですね。

私は商社で働いてきたのですが、若い頃はそれこそ飲めや歌えやの生活を毎晩しており、借金しては飲みに消えると言う浪費生活を送っていました。その時に教科書通りの生活をしていれば金はもう少し溜まっていたかも知れませんが社内外での交友範囲はここまでなかったでしょうし、馬鹿やってたなあ、楽しい時間を過ごしたなあ、と言う思い出もなかったと思います。

拡大解釈しているかも知れませんがいわゆる自己投資です。飲み代ではなく、本を買って読む(私も乱読派で大量に本代を使いました)、フィットネスに行く、習い事をする等は胸を張って言える自己投資かも知れません。これらは家計バランスシートには載ってこないのでそれを考慮するかどうかは皆さんのお考えにお任せします。

現金(及び現金化できるもの)は幾らあるか確認する

流動資産の項目は基本すぐに現金化出来るものなのでこの金額。更に現物株式も売却すれば現金化出来るのでそれを加算。ですが株式はボラティリティ(価格の変動)があり、現金化を迫られた時に価格が安いと悔しい思いはします。そのため現物株式と現金は分けるべきとの考えもあります。ここでは加算しておきます(そのため例だと430万円)。それ以外の項目は今までの生活をかえてしまったり、想定している資産運用を取り崩す事になるのでカウントしないでおきます。

この金額が幾らが妥当か、は唱える人によって差があります。最後は自分で決めると言う事になりますがその際のポイントを記載します。

  1. 収入の安定性
  2. 現在の収入が仮になくなった場合、他からの収入をどう得るか
  3. 支出はどこまで抑えられるか

収入の安定性など分からないし、再就職も時間が掛かる事もあるのだから2年分の生活費は貯めるべきだ、と言う意見もあります。

現物株式は下がっている時もあるのだからそれは入れずに現金を確保しておくべきだと言う意見もあるでしょう。また、逆に株式乃至はETFで持っておけば上がる確率の方が高いのだから現金が必要な時にそれを換金すれば良いではないか、と言う意見もあります。

負債の内容を確認する

複利を味方につけろ、と言う言葉があります。金利収入を元金に入れ、更に金利が増え元本が雪だるま式に増えていくという内容です。負債の中に無駄な金利を払っているものはありませんか、更にそれがマイナスの複利になっていませんか、と言う確認です。

例示した項目のクレジットカードは一括払いだと金利は掛かりませんここにリボルビングやボーナス払い等で金利が消費者負担のものがあれば要注意です。資産運用以上の金利を取られます。即ちその借金は株を売ってでも返済すべきです。自動車ローンも金利次第で返済をすべきですが、一方で現金を持っておく、と言う視点も必要なのでこれも個人の判断と思います。

では、家のローンはどうなのか。これは別の記事で書きたいと思いますが、現在個人で住宅を購入する際のローンは1%前後です。一方、最近のETFは長期の運用で3%前後のリターンが出ているものがかなりあります。私は条件付き(良い物件を買う、金利はとことん確認する、自分の家計管理は把握出来ている等)ですが、住宅ローンは組むべき派です。

使用目的、目標金額と必要時期の設定

家計バランスシートの分析が出来たら、次は将来年表を見回します。

下記は将来年表の一例です。

結婚、出産、教育、住居購入、老後(これはスペースの都合上記載ありませんが)等のイベントがあります。

先ずは、考え方としてフローとストックがあります。日々支出がなされているもの、例えば食費、家の家賃/ローン、日用品等、日々流れているもの、はフローとして考え、定期的にフローとして入ってくる給料で支払う。一方、結婚や出産、入学費等定期的給料の金額を超えるものはストックとして考える。教育費用でももはや塾の費用は私立の授業料等はフローでは賄いきれない場合も想定されるのでそれはストックしておかないといけません。

それぞれのイベントで私が考えるポイントを述べます。

結婚

結婚は相手とその時の状況次第でしょう。最近だとお金を掛けずに行うケースもあります。

  1. どう言う式を行うか、内容と規模で費用は大きく変わる
  2. 人によっては親が負担してくれます。彼氏/彼女双方の親と話しておくのが良い。
  3. 一定のご祝儀は入ってくる。

これらを勘案してストックしておくべき金額をイメージする。

出産

出産だけの費用だと5-60万円でこれに出産育児一時金が40万円程出るそうなのでフローでも行けるかも知れません。一方で出産に伴う生活の変化は考えておいた方が良いでしょう。女性の収入に影響はないか、家はそのままで良いか、保育園/幼稚園等でのフロー出費の増など。

教育費

フローで賄える金額とストックで用意しておくべきものがあります。私立に行かせようと思えばその入学金、授業料はストックからになります。これも小学校から行かせようと思うと親の負担を検討すべきかも知れません。中学高校大学の費用は前広に用意しておくべきですし、塾代も想定しておくべきです。

住居購入

ローンは家賃と負担金額はあまり変わらないかも知れませんが購入時はやはり数百万円単位で必要となります。時期、規模、ローンの組み方で必要な金額や時期には個人差がかなりあります。

老後

若い時はいろいろなイベントで出費がかさむためなかなかこの貯金をどうしたら良いかまで頭が回りません。少なくとも私は老後資金を意識し始めたのは子供の学費がある程度見えてきた40代半ばでした。人生には3つの貯め時があるそうです。

3つの貯め時
1.就職から結婚まで
2.結婚から子供が小学生まで
3.子供の大学卒業から退職まで

3番を期待しつつ、それまでにどれぐらい用意するか考えると言うところかと思います。

結局、若い時でないと出来ない事も多いですから。

まとめ

この記事では、家計バランスシートの分析を行い、将来年表からイベントを確認、それぞれのイベントで必要な金額、時期をイメージしました。

ここまでが投資を実際行う前の準備となります。長かったでしょうか?全てこなすのは難しいでしょうか?人生は流動的なので常に状況は変わっていきます。これと決めても定期的な修正は必ず発生します。ですが、意識するのとしないのとでは雲泥の差がつきます。

私もこの作業を20年前に行い結果その時イメージしていたのと大差ない状況となっています。

皆さんも是非参考にして頂ければと思います。

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